SDGsへ望んでいること

昨今SDGsと呼ばれる「持続可能な開発目標」がニュースやテレビで度々注目されている。
17の世界的目標、169の達成基準、232の指標からなる持続可能な開発のための国際的な開発目標から自社の仕事が該当する取り組みを選別し、公表して
次世代に降り注ぐ課題を少しでも解決させていくといったもの。
ある程度絞られている項目もあり、基準数・値も明確になっている事からほとんどの企業が賛同を示していると思う。
環境問題にも配慮した取組みや食品ロス、産業廃棄物の削減にも繋がる為、是非普及していってもらいたいと思っている。
思う所があるとすれば2つほどある。
1つ目は企業が目標を掲げているだけであって、実際の取組み状況はどうなったのかは企業に一任されているところである。
良い取組みでも成果が出ているか確認できない・公表しないのであれば勿体ない。評論家等がテレビで一言「ほんとにやっているの?」等と言われた際には
「SDGsは、口八丁だ!」なんて声も出かねない。
良い取組みを日本が押していくのであれば国が認定制度を導入し、定期報告等を行っていくのが良いのでは?と個人的に思ってしまう。
世界的が認識している日本の品質の高さをSDGsでも管理能力の高さとして有効利用するチャンスでもある。

2つ目は、他の認証制度との提携だ。
例えば、私の仕事であるISO関連。正式名称は「 International Organization for Standardization国際標準化機構)」
名前にもある通り世界の基準を定めていく機関である。その基準の1つに「ISO14001(社会経済的ニーズとバランスをとりながら、環境を保護し、変化する環境状態に対応するための組織の枠組みを示していく。)」
がある。他にもエコアクション21という環境省が制定した日本独自の環境保護に関連する基準がある。
どうだろう?SDGsと何か違う点があると思うだろうか?あるとすれば2030年までの期間しか無いと思っている。
勿論、ISOやエコアクションは「企業が成長しながら環境に配慮していく共存を目指す」、SDGsは「次世代や地球課題の中から2030年までに達成するべき取り組みを行い、地球環境を良くしていく」
といったゴールの違いはあるかもしれない。
しかし、内容してはほぼ一緒であり企業が出来る事に対して取組みを設定していくという点に関しては全くの一緒である。
ISO14001取得企業であれば、やっている事をそのままSDGsに置き換えればいいだけなのだが、それであるならばISO14001という1年に1度外部機関が審査に来るSDGsより厳しい基準をクリアしている。
従って、ISO14001の資料を公表すればSDGsとして登録するといった置き換えが上手くいけばよいのではと思っている。

2つ目に関してはISOのコンサルタントである為、若干ISO贔屓になっている所も正直ある。(笑)
取らせるだけ取らせて終わり。だと政治家や大手企業の天下り先が増えたようにしか思えない。
未来に向かってという良い取組みを世界的に行い、全世界がそれに協力しているのであればこそISO化し第3者の人間が監視し継続的に行っているかを確認していく必要があるのではないだろうか?



と思う今日この頃。